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1989 年度 実績報告書

歯槽骨欠損部への人工骨材応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480425
研究機関東京歯科大学

研究代表者

佐藤 徹一郎  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20085707)

研究分担者 大須賀 豊  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (70167302)
山田 了  東京歯科大学, 歯学部, 講師 (20103351)
キーワード人工骨補填 / Periograf^<【○!R】> / Synthograft^<【○!R】> / 骨伝導能 / 超微形態
研究概要

今期は実験動物としてラットを用いて、その歯槽骨欠損部へ補填する人工骨材として、主成分がハイドロキシアパタイトであるPeriograf^<【○!R】>とリン酸三カルシウムを主成分とするSynthograft^<【○!R】>を応用して、治癒過程を光学顕微鏡と透過型電子顕微鏡を用いて詳細に検索した。
1.Periograf^<【○!R】>は0.1〜0.4μの結晶体間隙を有し、個々の結晶体は不正立方体を示していた。術後5日では、アパタイトにはマクロファ-ジが付着し、アパタイト辺縁部では一部マクロファ-ジ内に取り込まれていた。術後10日では、歯槽骨の骨端より新生した骨芽細胞がアパタイト表面に付着し、細胞質突起をアパタイトの結晶体間隙内に進入させていた。術後40日では、アパタイト表面には多量の新生した骨が付着し、この新生骨内には骨小腔が認められ骨細胞が存在していた。アパタイトと新生骨の境界部には多数の凹凸が認められ、アパタイト表層の結晶体間隙内には骨基質の進入が観察された。術後120日では、アパタイト表層に付着した新生骨と根表面には、機能的な配列を示す歯根膜線維が認められた。
2.Synthograft^<【○!R】>は0.1〜3μの結晶体間隙を有し、術後5日ではTCP周囲に散在性にマクロファ-ジが付着し、間隙内に細胞質突起を進入させ活発な吸収を行っていた。術後10日では、歯槽骨欠損内に存在するTPC周囲には多数のマクロファ-ジが付着し活発な吸収を行っていた。術後20日では、歯槽骨端近くにあるTPC表面に多量の新生骨の付着が見られた。術後40日では、歯槽骨端部に添加した新生骨内にTCPが取り込まれており、大きな間隙内にはマクロファ-ジや骨芽細胞が認められ、周囲のTCP表面には多量の骨基質添加をきたしていた。術後120日では、TCP内部に大きな間隙が見られ、その中には骨細胞が認められた。さらに、TCPと歯根膜組織とが近接している部位では約0.1μmの電子密度の高い層を介してTCP表面に一層の骨様物質の沈着が認められた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 山田了,その他6名: "ラットの歯槽骨欠損部へのHydroxyapatite補填に関する組織学的研究" 歯科学報. 86. 687-700 (1986)

  • [文献書誌] 簗瀬一彦,その他6名: "ラットの歯槽骨欠損部へのβ-tricalcium phosphate補填に関する組織学的研究" 歯科学報. 87. 807-820 (1987)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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