時間変動磁場の周波数と磁束密度、誘導起電力との関係について検索を行った。一辺が50mmの断面が正方形の鉄芯2ケに各々幅70mmにわたって銅線を巻いて(36回、3層)電磁石を作った。銅線を巻いた鉄芯間のgapを変化させてgapと磁束密度との関係を求めた。その結果gapと磁束密度とは密接な関係を有し、gapが小さいほど磁束密度が大きくなることが観察された。電流値2.5A、周波数50Hz、gap12.6mmで750ガウスの磁束密度が得られた。さらに周波数と磁束密度との関係を求めた。電流値が一定であれば周波数が変化しても磁束密度は変化しないことが分った。ついで周波数と誘導起電力について実験を行った。電磁石間のgap12.6mmの中心に一辺が7および20mmの長方形の銅線回路(面積140mm^2)を置いて、周波数を変化させた際の誘導起電力を測定した。誘導起電力は3Aの交流を流した場合、周波数が増えるほど大きくなり、周波数依存性を示した。周波数100Hzで7.5mVの誘導起電力が1KHzでは74mVの誘導起電力を生じ、両者の間に直線的関係が存在することが判明した。 神経機能の測定系を確立するために電気的痛み刺激をヒトの歯に与えて体性感覚誘発電位(SEP、誘発脳波)を記録する方法に改良を加えた。すなわち6種類の強さの異る電気的痛み刺激をランダムに歯に与えることのできる高抵抗用のアイソレ-タ-を開発した。本装置を用いて6種類の痛み刺激に対応したSEPを記録することに成功した。
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