研究課題/領域番号 |
63480447
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
道 健一 昭和大学, 歯学部, 教授 (40013891)
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研究分担者 |
今井 智子 昭和大学, 歯学部, 助手
山下 夕香里 昭和大学, 歯学部, 助手
中村 篤 昭和大学, 歯学部, 助手 (50175501)
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 助手 (40197140)
斎藤 健一 昭和大学, 歯学部, 講師 (20119192)
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キーワード | 開鼻声 / 定量的評価法 / 同期分析システム / ケプストラム法 / (1( / )3)オクターブ分析 / 物理評価法 / 主観評価量 |
研究概要 |
I 音声、鼻腔共鳴音、鼻振動、咽頭振動の同期分析システムの開発、高速処理用マイクロコンピュータシステム(NEC 9801VX 21)、圧電型加速度トラニスデューサ(TEAK SA-6)2個、プローブマイクロホン(BK TY PE 417_C)計測用増幅器(BK2610A)を購入し、音声、鼻腔共鳴音、鼻振動、咽頭振動の4つの信号を同期して分析する事が可能なシステムを開発し、このシステムを用いて分析を行なっている。 II 全年齢群の健常者4名および開鼻声患者15名の発声した音声lilについて上記システムを用いてケプストラム法により周波数分析を行ない、開鼻声の周波数特性を観察した。さらにスペクトルエニベロープに1/3オクターブ分析を加え、特徴を簡素化して評価した。次に20人の聴取者による聴覚心理実験を行い、得られた主観評価量と声道伝達特性を表わす物理量の相関を検討したところ以下の結果が得られた。 1.開鼻声のスペクトルエニベロープの特徴は健常音声のスペクトルエニベロープと比較して第1、第2フォルマニト間のレベルの上昇と、第2、第3フォルマニトを含む帯域のレベルの低下であった。 2.開鼻声の聴覚心理実験の結果得られた5段階評価値を因子分析を応用して分析した結果、全聴取者に共通した開鼻声の聴覚心理上の因子(主観評価量)を抽出することが可能であった。 3.第1、第2フォルマニト間のスペクトルのレベルを表わす物理評価量L_1および第2、第3フォルマニトを含めた帯域のスペクトルのレベルを表わす物理評価量L_2と全聴取者に共通した聴覚心理上の因子に高い相関が認められた。
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