研究概要 |
IFN(βおよびγ)、IL-1(αおよびβ)、IL-2,TNFの好中球の活性化増強効果について、DMAおよび血清処理ザイモザンをstimulantsとした際の活性酸素産生を増強する効果があるかいなかによって評価した。また、一部のBRMについては、顆粒球タンパク質のヨード化能を測定することによってdirectな好中球活性化能を検討した。その結果、γ-INF,IL-1,およびTNFに強い好中球活性化能があることが判明した。そこでつぎに、r-INFについては好中球活性化の機序を、TNFについてはその生理活性を分離することを目的として種々の変異体を作成してそれらの好中球活性化能を検討した。 その結果、γ-INFは細胞内カルシウム濃度を上昇させること、およびプロティンCキナーゼを活性化することによって好中球の活性化を増強することが示唆された。 TNFの変異体については、遺伝子工学によって大腸菌より得られたTNF(N-Met)より4種類のTNF変異体を作成し(蛋白工学研究所池原らによる)、それぞれの変異体の好中球活性化能を検討した。その結果、これらの変異体のなかではTNF(C-phen)がもっとも強い好中球活性化能を示した。しかし、現在のところTNFの活性化能の強弱を調節することはできているが、特定な生理活性を分離することには成巧していない。今後はこの点について検討を加えていく予定である。
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