研究課題/領域番号 |
63480452
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研究機関 | 藤田学園保健衛生大学 |
研究代表者 |
岡 達 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 教授 (50022752)
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研究分担者 |
山内 隆之 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 研究員
峰野 泰久 藤田学園保健衛生大学, 医学部, 助手 (10183633)
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キーワード | 顎関節症 / 温熱療法 / 切歯路限界運動 / 開口域 |
研究概要 |
キネジオグラフを購入、設置して、まず正常人について、本器の顎運動(切歯路限界運動)特性を知るため解析と調節を行った。その結果、おおむね正確な資料のえられることを確認した。 次に、顎関節疾患症例およびその手術症例について、本器によるちあご運動に解析をおこない開口運動、側方運動、前方運動および運動の円滑性の測定と観察をおこなった。その結果、その肉眼的所見に比して、開口域、側方運動域などについて、正確なデーターがえられる一方、Lock,Clickingなどに起因する顎運動の非円滑性病態の程度、発生時相を知る上でも有効な方法と判断できた。 以上の基礎的所見をふまえて、顎関節症に対する運動療法につき、開口域の増大、運動痛の変化、左右対称的運動、Clickingの消退を指標に次の方法で行い、その結果をキノジオグラフなどで観察している。 この方法は、1) 咬筋、側頭筋の緊張性抱縮を緩解するために、開口を制限しながら、それに抗して開口させる運動 2) 外側突翼筋の緊張性抱縮を緩解するための方法として、開口制限しながら、それに抗して開口させる運動、 3) 外側翼突筋の強化するための運動として、下顎前方運動の訓練、 4) 左右対称性顎運動の訓練などである。 また一方、運動療法と併用すべき温熱療法ならびに咬合力増進のためのフィードバック療法が本症の治療にどの程度の影響を与えるかについても検討している。 本年度は現在行っている各種運動療法の臨床効果を臨床所見、開口域変動、筋電図所見等により評価してゆく予定である。
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