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1989 年度 実績報告書

顎関節症(円板障害型)に対する運動療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480452
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

岡 達  藤田学園保健衛生大学, 医学部・歯科口腔外科, 教授 (50022752)

研究分担者 山内 隆之  藤田学園保健衛生大学, 医学部・歯科口腔外科, 研究員
峰野 泰久  藤田学園保健衛生大学, 医学部・歯科口腔学科, 助手 (10183633)
キーワード顎関節症 / 円板 / 外側翼突筋 / 筋電図 / 開口域 / 筋力 / 等尺性訓練 / 関節軟骨
研究概要

本年度の研究は、1)顎関節頭の関節軟骨における損傷修復に関する研究2)顎関節疾患における理学、運動療法に関する研究 とにわけられる。
まず、1)については、ラット顎関節軟骨に実験的機械損傷を加え、その修復過程を組織学的、組織化学的に観察、さらに、観察対象を3群(young,young-adult,adult)とし、損傷治癒の加齢による差異についても留意した。その結果、youngおよびyong-adultでは、損傷部の軟骨細胞増殖と軟骨性化骨による骨梁形成により修復されるのに対し、adultでは治癒遅延、治癒軟骨の硝子化、デルマタン硫酸の欠除などの特徴が得られた。しかし、顎関節では治癒反応の主体は軟骨が主体であり、軟骨下骨層よりの修復反応は認めていない。以上の成績を基礎に、骨損傷時の早期関節運動は創傷治癒の及ぼす影響をみてゆきたい。
顎関節症における運動療法は、開口域の正常化および筋力増進が主体であり、いずれもが咀嚼筋の機能と関連すると思う。そこで、顎関節と最も関連のある外側翼突筋を対象として、その等尺性筋訓練を筋電図学的に検討した。外側翼突筋、咬筋、顎二腹筋、側頭筋後部について、開口5mmの位置において、開口、側方、前方運動抵抗動作を行わせて筋電図を検討した。その結果、それぞれの運動抵抗において、外側翼突筋に著明な電位を認め、とくに開口抵抗では最も著明であった。外側翼突筋における等尺性筋訓練は、筋力の増進とそれがもたらす関節支持機構の強化につながる。今後、さらに各方面からの検討により臨床応用があれば、関節鏡視などにより円板障害、過動症あるいは術後機能回復を検索し療法としての有用性を確認したい。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 岡達: "顎関節症に対する外科の対応" 日本歯科学会誌. 9. 172-175 (1990)

  • [文献書誌] 岡達,峰野泰久,山内隆之,佐藤公治: "外科療法と運動,理学療法を施行した顎関節症" 顎関節誌.

  • [文献書誌] 岡達,峰野泰久,山内隆之,佐藤公治: "顎関節症における外側翼突筋の等尺性筋訓練" 日本口腔外科学雑誌.

  • [文献書誌] 岡達,峰野泰久,山内隆之,佐藤公治: "下顎頭関節軟骨の創傷治癒に関する病理学的研究 第一報 youngラットについて" 日本口腔外科学雑誌.

  • [文献書誌] 岡達,峰野泰久,山内隆之,佐藤公治: "下顎頭関節軟骨の創傷治癒に関する病理学的研究 第二報 young adultラットについて" 日本口腔外科学雑誌.

  • [文献書誌] 岡達,峰野泰久,山内隆之,佐藤公治: "下顎頭関節軟骨の創傷治癒に関する病理学的研究 第三報 adultラットについて" 日本口腔外科学雑誌.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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