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1988 年度 実績報告書

モノクロナール抗C9抗体を用いたC9および細胞障害蛋白の機能と構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63480479
研究機関大阪医科大学

研究代表者

稲井 真弥  大阪医科大学, 医学部, 教授 (90131317)

研究分担者 高田 裕子  大阪医科大学, 医学部, 助手 (30197107)
森山 剛  大阪医科大学, 医学部, 助手 (90182279)
田窪 孝行  大阪医科大学, 医学部, 講師 (60163359)
キーワードC9 / モノクロナール抗C9抗体
研究概要

われわれが作製したモノクロナール抗C9抗体の1つであるP40はC9の溶血活性を強く阻害する。その阻害機構を検討し、あらかじめP40と反応させたC9はEAC1-8と結合せず、その結果P40はC9の溶血活性を阻害することがわかっている。今回P40のC9に対する反応性を更に検討し、P40は溶血活性を持つC9とは反応するが、溶血活性を失ったC9のポリマーとは反応しないことがわかった。これらの結果から、P40の認識するエピトープはC9の溶血活性発現に重要であり、P40は立体構造に変化を起こし、活性を失ったC9とは反応できないことを示している。P40はC9のトリプシン分解をして得られるどのペプチドとも反応しないことから、そのエピトープはC9がトリプシンで切断される部位、またはその近くに存在すると考えられた。そこでC9のトリプシンによって切断ささる部位の構造を含む24コのアミノ酸からなる合成ペプチドを作製した。またこのペプチドにキャリア蛋白としてミオグロビンを結合させ、これを抗原としてウサギを免疫し、ポリクロナール抗体を作製した。このペプチドおよびこのペプチドに対する抗体を用い検討し、以下の結果が得られた。(1)P40はこのペプチドと反応しない。(2)このペプチドに対する抗体はELISA法、イムノブロッテイング法でC9と反応した。(3)あらかじめこのペプチドと反応させたP40のC9に対する反応性をELISA法で検討したが、その反応性には変化は見られなかった。(4)このペプチドに対する抗体は、C9の溶血活性をまったく阻害しなかった。
以上の結果から、P40の認識するエピトープは、この合成ペプチド上に存在しないか、またはC9がトリプシンで切断されることにより変化する立体構造の一部を認識している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yuko Takata,Takeshi Moriyama,Yasuo Fukumori,Atsusi Yoden,Masahiko Shima,Shinya Inai: Journal of Immunological Methods.117. 107-113 (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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