研究課題/領域番号 |
63480482
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
金川 克子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10019565)
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研究分担者 |
前川 弘美 金沢大学, 医療技術短期大学, 助手 (80199603)
浅井 仁 金沢大学, 医療技術短期大学部, 助手 (50167871)
泉 キヨ子 金沢大学, 医療技術短期大学部, 講師 (20115207)
橋羽 裕規男 金沢大学, 医療技術短期大学部, 教授 (60019403)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 転倒危険因子 / 老人 / 転倒 / 看護ケア / 重心動揺 |
研究概要 |
1.本研究の目的:老人にみられる転倒の実態を把握し、それらに関連する要因を老人側と環境側から分析し、転倒危険因子を明らかにすると共に、転倒予防の看護ケアの方法を検討することを目的とした昭和63年度と平成1年度の2年間にわたるものである。 2.本年度の実施計画:昨年に続いて(1)石川県とその近郊にある医療帰還と特別擁護老人ホ-ムの老人を対象に、ケアに携わっている看護職を通して、転倒者の特徴、転倒時の状況、転倒に関連すると思われる要因の検討、(2)老人の静止時と振動時の重心動揺の測定である。 3.研究成果の概要:13の医療機関で60歳以上の老人を対象に発生した転倒者と件数は1988年10月〜1989年12月までの期間に114人、170件であった。転倒者の特徴は、脳血管障害や運動麻痺、痴呆、視力障害などを伴い、歩行が可能な70歳以上の老人がベッドサイドで転倒を起こしやすい特徴を持っており、排泄に関連した行動時が転倒発生の引金として頻度が高いことが示唆された。転倒による損傷のうち、骨折者は17人であり、80歳台の高齢者群に有意に多かった。つぎに比較的健康な老人のからだの重心動揺は、静止時では、開眼時に比べ閉眼時にまた年齢の増加と共に重心動揺距離と動揺面積は増加の傾向にあった。また振動時では、振動開始時や振動周波数の増加時には、動揺距離が大きく、以後同一周波数の間は徐々に減少の傾向がみられた。 これらを基に効果的な転倒予防の看護プログラム確立に寄与したい。
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