研究課題/領域番号 |
63480494
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 明身 東京都臨床医学総合研究所, 生体膜, 部長 (70134533)
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研究分担者 |
鈴木 實 東京都臨床医学総合研究所, 生体膜, 研究員 (40124466)
小堤 保則 東京都臨床医学総合研究所, 生体膜, 研究員 (70205425)
中村 京子 東京都臨床医学総合研究所, 生体膜, 研究員 (30124481)
関根 美知子 東京都臨床医学総合研究所, 生体膜, 研究員 (70134533)
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キーワード | 糖鎖発現制御遺伝子 / 染色体地図 / 遺伝子のマッピング |
研究概要 |
1.本研究で、隣接して存在する2つの糖鎖発現制御遺伝子が発見され、マウスの第19染色体上にマップされた。2つの遺伝子はGslー5、及びGslー6と名付けられ、動原体ーLyー1ーGs1ー6ーGslー5ーGotー1の配列で存在していることが明らかになった。Lyー1とGs1ー5との間の距離は7.5センチモルガン(cM)である。近交系マウスを使った戻し交配に於て、Gslー5とGslー6に関する組替え体は検出できなかった事から、Gslー6は存在せず、Gslー5が二つの糖脂質の発現を制御する可能性が考えられた。しかし、台湾産の野生マウスであるMus musculus castaneusマウスとDBA/2マウスとの交配で、Gslー5とGslー6との間の組替え体が検出され、両者は1.9cMの距離にあることが明らかになった。近交系マウス間での戻し交配217個体中にGslー5遺伝子とGslー6遺伝子との間の組替え体が得られなかった事は近交系間の交配で得られる距離と、castaneusマウスを含む交配で得られる距離との間には隔たりのあることが示された。Gslー5はGalーGb4CerのGalNAcにβ1ー6結合でGlcNAcを転移する活性を制御していることが明らかになった。2.高速液体クロマトグラフー質量分析計を使った糖脂質の微量構造解析法を開発した。この系は細胞レベルの糖脂質発現解析に今後貢献することが出来ると期待される。この系は1mmX50mmのシリカゲルカラムを使用する系で、糖鎖による違いで糖脂質を分離することが出来る。本分析系で分離が可能で、さらに構造解析のためのマススペクトルが得られた糖脂質はそれぞれ5μgのGlcCer、LacCer、Gb3Cer、Gb4Cer、Forssman glycolipid、NeuAc及びNeuGcを持つGM3、GM2、GM1である。
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