研究課題/領域番号 |
63480498
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
水本 清久 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (80092344)
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研究分担者 |
田仲 道子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (60114550)
水島 菅野 純子 東京大学, 医科学研究所, 学振特別研究員 (80192756)
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キーワード | キャップ構造 / キャッピング酵素 / mRNAグアニル酸転移酵素 / RNA5'トリフォスファターゼ / キャッピング酵素遺伝子 / RNAポリメラーゼII |
研究概要 |
キャップ構造の形成に関与する一連の酵素系のうち、キャップ構造の基本骨格(G(5')pppN-)形成にあずかるmRNAキャッピング酵素は、mRNAグアニル酸転移酵素(GTase)とRNA5'トリフォスファターゼ(TPase)の2種類の酵素活性から構成されている。キャッピング酵素の構造と機能をさらに解明することを目的に、同酵素の機能を酵素化学的ならびに遺伝子レベルで解析し、以下の成果を得た。また、RNAポリメラーゼIIによる転写開始とキャップ形成との関連についても検討を加えた。 (1)動物細胞のキャッピング酵素はGTase活性とTPase活性が1本のポリペプチド鎖上にそれぞれドメインとして存在するのに対し、酵母からの酵素では両活性が2種類の異なるサブユニットに分かれて存在する。高度に精製した動物(Artemia salina)のキャッピング酵素をトリプシンで限定分解して得られるGTaseとTPase各ドメインの触媒する反応の性質を解析し、両ドメインが機能的にも構造的にもかなり独立したものであることを示した。 (2)酵母(S.cerevisiae)染色体遺伝子ライブラリーより、酵母キャッピング酵素GTaseサブユニット遺伝子を単離した。その遺伝子解析から、酵母酵素の2つのサブユニットはそれぞれ異なった遺伝子によってコードされていることを証明した。 (3)酵母における遺伝子破壊の実験から、GTase遺伝子は酵母の生育に必須であることを明らかにした。 (4)単離した酵母GTase遺伝子に種々の欠失変異をおこさせ、酵素活性に必要なポリペプチド鎖上の領域を解析した。 (5)in vitro転写系を用いてRNAポリメラーゼIIによる転写の初期反応を解析し、キャッピング酵素ならびにmRNA(グアニン-7-)メチル基転移酵素が転写開始複合体中に特異的に組み込まれて機能していることを明らかにした。
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