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1989 年度 実績報告書

農村社会の変化と農民の学習に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63510098
研究機関仙台大学

研究代表者

横山 敏  仙台大学, 体育学部, 助教授 (20102874)

キーワード小経営 / 複合経営 / 土地所有 / 学習文化運動 / 青年団 / 農協青年連盟 / 能力評価 / 無償労働
研究概要

昨年度は福島県相馬郡小高町福島浦地区を対象として研究を行ない、ほぼ所期の研究の目標を達成し、研究を終了した。今年度は、前年度対象地区との比較を目的として、茨城県新治郡玉里村玉川地区につき調査を新たに開始した。
本年度は、戦後のおける玉川地区の農民の学習の展開過程を聞きとり、及び資料にもとづいてフォロ-することに研究の焦点をあわせた。玉川地区は1950年代末以降の「営農形態確立」運動の名のもとに取り組まれた小農民を担い手とする複合経営が発展したところとして知られている。60年代における玉川地区農業経営と生活の発展は飛躍的というにふさわしく、まことに目覚ましいものがあった。
本年度は、その前史として1950年代半ばころからの各農家の経営状態と農協の営農始動や販売体制、「青志会」(青年会)、「文化会議」など戦後以来の青年の学習文化運動の経験を整理することに焦点があった。学習文化運動について聞きとりを行ない、資料を収集したが、なお未整理の状態である。「営農形態確立」運動につらなる各農家の経営の展開と農協の営農指導、農民教育体制については新たな知見を得ることができた。すなわち、旧来の米生産を基盤とする部落組織(「農家組合」)の全戸を網羅した組織と有志による養豚、園芸等を結集する経営班との葛藤が知られた。その背後に、土地所有の問題があった。しかし、小経営の積極面を生かした経営の端緒的な発展があり、現実性を色濃くした労働力としての能力評価(「自家労働評価」)を追求する商品生産農民の成長を基盤に、農協を拠点として農村青年の学習が積極的に展開する基盤が醸成されつつあった。
聞きとり調査を中心とする調査によって、以上の点が本年度の研究では明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 横山敏: "農民教育と地域計画-福島県相馬郡小高町福浦地区の事例研究-" 全国農業協同組合中央会編『農業協同組合奨励研究報告』. 第14輯. 425-490 (1988)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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