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1990 年度 研究成果報告書概要

地域社会粉争と地方政治の政治社会学的研究ー古都税問題の社会学ー

研究課題

研究課題/領域番号 63510112
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関追手門学院大学

研究代表者

田中 滋  追手門学院大学, 文学部, 助教授 (60155132)

研究期間 (年度) 1988 – 1990
キーワード地方政治 / オ-ル与党体制 / 首長論 / 古都税問題 / 中央ー地方関係論 / 媒介者論 / システム間関係 / social movement
研究概要

本研究は、中央レベルの政治過程に比べて従来軽視されがちであった地方政治過程のダイナミックを明らかにすることを狙いとした。そして、その手掛かりとして、通常では不可視の政治過程が一挙に顕在化するところの地域社会粉争を素材としてケ-ス・スタディを行うこととし、具体的には、京都市の古都保存協力税問題を選んだ。
研究の成果として、次の3つを挙げることができよう。
1.各地の地方議会で近年しばしば見られるオ-ル与党(多数与党)体制においては、首長、官僚、議会の「三竦み」的関係がこれら三者の利害関係の安定を導いていること、また反面では、政治を市民の手の届かぬものにしていることを明らかにした。
2.社会科学が苦手とする具体的個人の理論への導入の端緒ともなりうるものとして、首長論の研究を進めることができた。
3.2の研究を支える理論としての「媒介者論(媒介権力論)」を古都税問題というフィ-ルドにおいて検証し洗練することができた。
社会学は、「具体的行為者」よりも規範・規則あるいは機能(役割)といったものが優先するシステム内関係を主たる分析対象としてきた。これに対し、「媒介者論(媒介権力論)」は、規範・規則あるいは機能(役割)といったものが不明確なシステム間関係に注目する。システム間関係においては、そのシステム間関係における規範の希薄さを穴埋めし、システム間のコミュニケ-ションを架橋(媒介)するという働きをするものとして「個人(媒介者)」の存在がクロ-ズ・アップされてくる。こうした現象に着目することによって、媒介者論は具体的個人を理論的に扱うことができるのである。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 田中 滋: "古都税問題へのアプロ-チ ーパ-スペクティブのtriangulation" ソシオロジ-. 31ー1. 107-112 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 田中 滋: "古都税問題の宗教の政治社会学" 現代社会学. 23. 58-75 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 田中 滋(宝目・中道・中野と共著): "社会調査" 有斐閣, 282 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 田中 滋: "古都税問題研究 ー政治と宗教のプロブレマティ-クー" 160 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] SHIGERU TANAKA: "APPROACHES THE KOTOZEI PROBLEMS - TRIAGULATION OF 'PERSPECTIVE'" SOSHIOROJI. 31-1. 107-112 (1986)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] SHIGERU TANAKA: "Religious and Political Sociology of the KOTOZEI Problems" Gendai Shakaigaku (Contemporary Sociology). 23. 58-75 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] SHIGERU TANAKA: "The Statistical Analysis of the KOTOZEI Problems in Kyoto" Social Research. (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] SHIGERU TANAKA: "The Study of KOTOZEI Problems - Problematique of Politics nad Religion -" (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1993-08-12  

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