研究課題/領域番号 |
63510119
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
佐藤 豊道 東京都老人総合研究所, 社会学部社会福祉研究室, 研究員 (50085544)
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研究分担者 |
坂田 周一 日本社会事業大学, 助教授 (20133473)
中谷 陽明 東京都老人総合研究所, 社会学部社会福祉研究室, 研究助手 (00198128)
岡本 多喜子 東京都老人総合研究所, 社会学部社会福祉研究室, 研究助手 (20142648)
冷水 豊 東京都老人総合研究所, 社会学部社会福祉研究室, 室長 (00073015)
前田 大作 東京都老人総合研究所, 社会学部, 部長 (70072965)
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キーワード | 痴呆性老人 / 福祉処遇システム / 老人処遇 / 施設処遇 |
研究概要 |
調査によって得られた主要な結果は、以下の通りである。 (1)特別養護老人ホームにおける痴呆性老人処遇は、建物等の設備・構造、施設の運営方針、職員の高齢者観や処遇理念等と密接不可分に結び付いており、総合的に把握する必要がある。 (2)一般老人と痴呆性老人を同一フロアで処遇する「混合処遇」においては、痴呆の程度が軽度の利用者に向いているが、利用者が重度の場合は「分離処遇」が適している。 (3)痴呆性老人の処遇にあたっては、介護等の「直接処遇」と同時に、既設の設備・構造に工夫をこらしたり処遇組織を変えたりする「間接処遇」にも重要性がみられる。 (4)個人プレイによる処遇よりも、チーム・アプローチによる処遇が施設処遇の質を変える。 (5)利用者個人のプライバシーを確保するカーテン等や、事故防止のためのテレビ・カメラの設置等の1つ1つについて議論することも大事だが、「人-環境」の相互接触面にかかわる総合的な施設処遇を検討することも重要である。 (6)プログラム活動等のグループワークやレクリエーション・ワークに関しては、計画立案、実施、記録・評価を系統立てて行い、見直しのフィードバックの機会が設けられている施設と、それらにあまり重きをおかないで実施のみに焦点を当てる施設とがあるが、前者の方が総合的に効果的な施設処遇を行っていることが多い。 (7)家族・地域・ボランティア等への働きかけが多い施設は、許容的な施設環境の雰囲気を醸成している。 (8)プログラム活動は、プログラムの数や1回の時間の長短によるよりも、ワーカーの利用者に対する高齢者観に裏打ちされた処遇技術が特に重要である。 (9)職員の質・適性は、教育・研修以前の人間的資質によるところが大きいが、教育・研修の機会の提供は職員のモラールを高める。 (10)個別施設のプログラム活動は、他の施設でも応用可能なプログラム活動が数多くあり、情報の共有化と共にプログラム活動のマニュアル作りが必要である。
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