研究課題/領域番号 |
63510162
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研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
有本 良彦 国立教育研究所, 第四研究部第五研究室, 室長 (50000063)
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研究分担者 |
樋口 信也 国立教育研究所, 指導普及部, 主任研究官 (40132691)
梶田 美春 国立教育研究所, 第四研究部第四研究室, 室長 (30110092)
渡部 宗助 国立教育研究所, 第一研究部第一研究室, 室長 (40034665)
山田 兼尚 国立教育研究所, 第三研究部第三研究室, 室長 (40000070)
橋迫 和幸 国立教育研究所, 第四研究部, 主任研究官 (50110094)
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キーワード | 文化間理解 / 異文化 / 日本文化 / 教育過程 / 海外修学旅行 / ホームステイ / 中等教育 |
研究概要 |
1 最近の高校卒業者約2000名を対象に、自らの属する文化及びそれと異なる文化についての意識、経験、理解等を質問紙法により調査し、そのうち約1,000名の回答について集計を行った。その際、集計する対象にはなるべく多くの中学・高校の出身者が含まれるようにした。集計の結果、 (1)日本を代表するような文化を相当数あげることは多くの回答者にとって容易であり、また、海外の特色ある文化をあげることも比較的容易であるが、日本国内の地域等による文化の違いについて答えることはそれほど容易でないこと、 (2)国内外の文化について一定のステレオタイプ的理解も見られること、 (3)国内外の文化の理解について、中学・高校の多数の教科が相当の役割を果たしてしいるが、学習内容が文化理解という観点抜きで教授されていると思われる場合も少なくなく、またある種の部面についてはより豊かな文化的内容が期待されることなどを明らかにすることができた。 2 文化間理解について特色ある実践を行っている学校とその内容について文献等による情報を整理し、海外ホームステイ旅行及び海外修学旅行についての動向を全体的に把握すると同時に、中学・高校十数校の訪問調査と資料収集を行った。それらの分析により、この種の活動を通じ通常の教科の学習では容易に期待できない効果をあげることができるが、その効果の内容や程度は、学校や教師の指導理念、指導内容等によって様々に異なることなどが明らかになった。 3 戦前の日本の海外修学旅行についての資料を調査し、とくに明治後期における中等学校のアメリカ、中国等への修学旅行の実態を把握し、その効果及び当時の物的、社会的条件からの制約等を明らかにした。 4 アジア・太平洋地域の国々に要請して得られた資料を検討し、とくにフィリピン・ニュージーランドの事例については詳細に分析した。
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