10月1日付で東北大学より国文学研究資料館に配置換となったので9月末までの分を記述する。 計画の4本の柱のうち、第1の「資料収集」に関しては、(1)著書類からの資料抄出作業は夏休を利用してかなり進捗した。(2)各地文庫図書館の調査では、7月20日からの藤枝、清水各市立図書館の蔵書、8月2〜4日の酒田市立図書館の調査を行ない、それぞれ「歌文集」資料の所在の確認をした。内容的には(1)(2)とも、10月以降の作業に継続される性質のものである。 第2の『大沢文稿』の翻刻原稿作成も予定通り進行した。逆行して作業していた『霜葉集』の原稿は完成した。ただし索引は未着手である。 第3の近世中期冷泉派幕臣グループの「場」の解明は、成嶋家の家系を中心に進んだが、新資料がかなり加わったので、計画の練り直しが必要となってきている。 第40『歌林一枝』注解原稿は新発見の伝本(東洋文庫本)の異文校合が必要となったため、東京移住後に本文作成を先行させた上で行なうこととし、「注解」は少々遅れる見通しとなった。
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