1。言語習得の段階移行法則の候補「因子組み替え原理」の経験的予測を吟味した結果、英語には、二語列で形式は句であっても意味が合成語的であれば、左の語に第一強勢を与える規則が存在するはずであるという予測が引き出された。実際、「例外的」と思われていた事実を調べ直してみると、それが正しいことが分かった。 2。英語の助動詞の縮約は、その左の言列が、主語である場合、接続されていない場合、単純名詞句の場合、whがない場合、一つの構成素である場合は、そうでない場合より基本的であることが分かった。このことは、モデル自由型の拡張原理として述べられることが分かった。 3。因子組み替え原理で大事な「名詞はモノ、動詞は行為」という指示性は、言語習得や認知科学の知見からして基本的なものであることが分かった。 4。言語知覚と統語論の調査やデ-タベ-ス作成などは、その領域の広さからして研究期間終了後も続行する。
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