研究概要 |
会社法と租税法とを総合的に視野に入れ,かつ,企業がある目的を達成しようとしたときにどのような法的手段があるかという戦略法務的な思考を体得するための「ビジネス・プランニング」のケ-スブックの作成が,本研究の課題である。 本年度は,昨年度に引続き,ケ-スブックの設例に適当な材料を得るために実務家へのインタビュ-を行うとともに,設例の作成,関連設問の作成,関連教材の収集を行った。その結果,予定するケ-スブックの各章について,仮想設例を中心に構成した,第一次の試案のようなものが,一通りできあがった。 ただ,今後,内容をさらに検討して,洗練された設例等に仕上げねばならない。また、平成2年4月に国会に上程される商法・有限会社法の改正法案の内容が,従来いわれていたよりも小幅な改正を内容とするものになったこと,消費税の今後の取扱いが不明であること等,ケ-スブックの内容に係る点で外部環境に変化があり,今後の帰趨もさだかでないことから,ケ-スブック刊行までには,なおしばらく時間を要する。ケ-スブックの構成は、次のようなものになる予定である。 第1章 新規事業への進出 (a)分社 (b)買収 (c)合併 第2章 資金調達 第3章 利益処分 第4章 企業承継
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