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1989 年度 実績報告書

極地産と温帯産黄金藻の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540050
研究機関山形大学

研究代表者

高橋 永治  山形大学, 理学部, 教授 (50030771)

キーワードアラスカ / 池田湖 / うなぎ池 / 黄金藻 / 支笏湖 / 洞爺湖 / 山形市内湖沼
研究概要

本研究は文部省海外学術研究・共同研究によってアラスカの極地湖沼から収集された黄金藻と日本産の藻を比較検討し、本藻類の特徴を解明しようとするものである。
1.材料:(1)日本の湖沼からの試料。本年度は11月に北海道支笏湖、洞爺湖と3月に九州池田湖、うなぎ池から計20点を採集した。また、山形市内の霞城公園堀、もみじ公園池、大学噴水池の3池から月1回、計30点、合計7湖沼から50点の試料を採集した。(2)アラスカ極地湖沼からの試料、本年度は8月から10月の3ケ月間、北端のバロ-地区(71°23′N)、ト-リク湖沼群(68°30′N)、フェアバンクス市内スミス湖とバレ-ン湖(64°30′N)、パクソン湖沼群(63°N)、キナイ半島湖沼群(60°30′N)の5地区にある計43湖沼から408試料を採集した。現在これらの試料の整理と電子顕微鏡による検鏡を行っている。調査採集時に、環境要因として気温、水温、pH、塩分濃度を測定した。
2.現在までの結果:北海道の2湖沼の生物相は少なく、多数のデトライタスとバクテリアに混じって黄金藻のParaphysomonas vestitaが少数みられた。山形市内の3池では9月から12月に黄金藻が増殖した。もみじ公園池では9月に黄金藻が優占したが全藻類細胞数の44%であった。大学噴水池では12月にChrysococcusの水の華が観察され、このとき全細胞数の98%に達した。これら3池からParaphysomonas属の日本新産5種が検出された。アラスカの湖沼では9月に、スミス湖でSynuraとMallomonasが全細胞数の94%と優占し、また、バレ-ン湖ではMallomonas caudataの水の華がみられた。出現種は、日本とアラスカに共通で、世界に広く分布する。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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