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1989 年度 実績報告書

自己重力系の力学的進化

研究課題

研究課題/領域番号 63540194
研究機関京都大学

研究代表者

稲垣 省五  京都大学, 理学部, 助手 (80115790)

キーワード恒星系力学 / フォッカ-・プランク方程式 / 変分原理 / 宇宙の大域構造
研究概要

1.恒星系力学の基本方程式は、軌道平均したフォッカ-・プランク方程式であるが、二次元以上の場合、それを数値積分するのは困難である。それで、近似解を求めることが望まれるが、変分原理を用いるのはそれに適している。
Glansdorff & Prigogineのlocal potentialを用いて変分原理を導いた。この研究は、Inagaki & LyndenーBellとして印刷中である。
2.Itoh et al.(1988)では、初期分布がポアッソン分布をしている場合を調べた。その結果は、Saslaw and Hamilton (1984)が導いた熱力学的f(N)が再現されることが分かった。本年度は、初期条件がポアッソン分布以外の場合として、パワ-・スペクトルが巾関数の場合を調べた。その結果、f(N)に含まれるパラメ-タ-bが、体積Vに依存することが分かった。b(V)は、簡単な考察より、相関関数との関係は解析的に求めることが出来、数値実験の結果もそれが正しいことが分かった。これは、Suto et al.として印刷中である。
3.Itoh et al,(1988)では、銀河の質量が一種類の時のみを調べたが、今年度は、多種類の場合の一番単純な場合として、銀河が二種類の質量からなる場合を考えた。軽い方の銀河の質量をml、重い方の銀河の質量をm2としたとき、m2/mlが10以下の時は、Saslaw & Hamilton(1984)が導いた熱力学的f(N)が実現されることが分かった。この結果は、Itoh et al.(1990)として印刷中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Y.Suto: "A Gravitational Thermodvnamic Approach to Probe the Primordial Spectrum of Cosmological Density Fluctuations" Astrophysical Journal. 350. 492-501 (1990)

  • [文献書誌] S.Inagaki: "Generalized Variational Principle for Collisional Stellar Dynamics" Monthly Notices Royal Astronomical Society. (1990)

  • [文献書誌] M.Itoh: "Gravitational Clustering of Galaxies:Comparison between Thermodynamic Theory and NーBody Simulations.II.Effects of Different Mass Components" Astrophysical Journal. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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