研究概要 |
昨年度は原始星誕生領域発見を目指し、原始星の母胎のガス雲の質量、密度分布、運動状態、原始太陽系星雲の発見等を調べる為、45m鏡を用いて、タウルス領域のTーTauri星の分子線観測を行った。程どのTーTauri星では星の所でガスが欠如(穴)になっている事が判明しました(1990年日本天文学会春季年会A34)。星に付随じたCOガスのピ-クが見つからなかったので、今年度は太陽系形成の有力な二つのモデル、京都モデルとキャメロンモデルについて、温度分布と密度分布を仮定して、輻射輸送の方程式をディスク全体に亘って積分し、COガスの強度を数値計算しました(1990年日本天文学会秋季年会B120)。この計算結果によると0.01Moのガスディスクを仮にフェ-スオンに見た場合、45m鏡で0.6Kの強さで受かるという事になります。その為、45m鏡でdeepに見れば検出可能で、特に遠赤外の観測よりmassiveな麈ディスクが見つかっているGGーtairというTーTauri星を45m鏡で観測しました。生憎、天候のせいか検出できませんでした。今年はこの他に、太陽近傍10pc程度の距離にある麈円盤が見つかっているベカタイプのLyr等のCO検出も試みました。結果は否定的で、これらの星の麈円盤にはガスは残ってはいないという結論となります。これ等の結果は今年の春季年会で報告される予定です。 この他、W58,W31等の大質量星生成領域の分子線観測も行いました。これらの領域では多くのdenseコアが形成され、その中で大質量星が誕生している。これ等のdenseコアはより小さなコアから形成されており、その様々なスケ-ルの間の関係が離散的(2〜3のべき集)である事を指案した。今後他の領域でも同じような傾向があるか調べたい。 この他、オリオンブライトバ-の光解離領域についても干渉汁合で45m鏡の観測を試みた。
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