研究課題/領域番号 |
63540219
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤川 和男 広島大学, 理論物理学研究所, 教授 (30013436)
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研究分担者 |
上原 正三 広島大学, 理論物理学研究所, 助手 (20168652)
久保 禮次郎 広島大学, 理論物理学研究所, 助教授 (60034609)
細谷 暁夫 広島大学, 理論物理学研究所, 教授 (80028258)
木村 利栄 広島大学, 理論物理学研究所, 教授 (30034606)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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キーワード | 量子異常 / トポロジ- / 量子重力 / 弦理論 / 経済積分 |
研究概要 |
重力を含む場の理論、特に量子異常、トポロジ-、リ-マン面等に関係した問題は、世界的に見ても、素粒子論の中心テ-マの一つとなったと言える。従って、本一般研究も非常にタイムリ-なものとなった。 具体的には、藤川は、いわゆる非臨界次元での弦の理論を詳細に調べた。非臨界次元すなわち4次元時空等での相対論的弦の理論は知られていないが、この問題を量子異常を含む2次元重力理論として研究した。量子的BRS対称性に関しては、非常に自然な定式化ができることを示した。しかし、相互作用を取り入れることは、リ-マン面のトポロジ-と関係した所に問題が現れることがわかった。この問題をゴ-スト数の量子異常という観点から理解した。今後に残されている課題は、非臨界弦のより深い理解に基づく弦理論全体の理解である。 木村は、重力の量子拡等に関係した拘束系の量子論の一般論を定式化した。これらの具体的な問題への応用は今朝に残されている。 細谷は、量子重力理論におけるトポロジ-の変化に関係した問題の解明を推進した。まだ、4次元量子重力におけるトポロジ-の変化による宇宙項の消滅の可能性を経路積分の観点から研究した。同的に興味ある古典解も見い出した。更に、3次元重力に問題を限った場合には、リ-マン面の変形を記述するパラメタ-が力学変数となることを明解に示した。 上原は、超弦理論及びそれに関係した超粒子の量子論を研究した。特に、超対称性を持つよう一般化されたリ-マン面の変形に関する困難な問題に一定の見通しを得ることに成功した。この殿題は数学的興味と同時に、将来の超弦理論の発展に資することが期待されている。
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