研究概要 |
原子核における集団的励起モードと非集団的モードとの間の結合から生じる非線型性を組織的に取扱う方法としてのダイソン型自己無撞着集団座標法と、その量子化された理論を,簡単なモデルに適用し、その結果を厳密解と比較することによって、この理論の正当性を確かめた。さらにこの理論をSm同位原子核に応用し、質量数が150から154へ変るときの球形から変形へのスペクトルの急激な変化(相転移)を微視的に説明することに成功した。このとき、J=4の非集団的モードからの結合効果が変形スペクトルにとって本質的に重要であることが明かにされた。また基底状態相関をとり入れたRPAフォノンを基礎とした新い形のダイソン・ボソン写像法を開発し、その有用性を確かめた。
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