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1988 年度 実績報告書

金属間化合物の磁場誘起相転移と強制体積磁歪

研究課題

研究課題/領域番号 63540238
研究機関東北大学

研究代表者

木戸 義勇  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10013541)

研究分担者 西原 美一  工業技術院 電子技術総合研究所, 主任研究官
中川 康昭  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005944)
キーワード強制体積磁歪 / 強磁場 / 金属間化合物 / 磁気相転移 / パルス磁場
研究概要

常磁性や反強磁性の状態に強磁場を加えるとメタ磁性転移する現象は多くの金属間化合物で観測されるが、その転移がどのようなメカニズムで起きているかを研究するため数種類の物質について磁歪および磁化測定をパルス強磁場を用いて行い解析した。
当初の計画に従い次の要領で研究を行った。1.材料の伸び縮みによる容量変化をシュミレートするため精密に電極間が調整できる治具を作成し、実際の伸びと得られる出力の関係を正確に関係づけた。また測定値の経時変化を減少させるための試料ホルダーを改良した。2.パルス磁石に組み合せられる液体ヘリウム用クライオスタットを設計し購入した。試料温度が4.2kから室温の範囲内で任意の温度に設定できるよう温度調整機を購入した。3.ラーベス相金属間化合物のSc_<1-x>Ti_xFe_2およびCe(Fe_<1-x>Al_x)_2の多結晶はスカンジウム、チタンおよび鉄をそれぞれ秤量にアーク熔解して合成したのち均質化のための熱処理を行った。MnAs_<1-x>Pxの多結晶は、粉末の燃結して作成したものを井門秀秋氏より提供して頂いた。4.上記の試料の磁歪および磁化をパルス強磁場を用いて測定した。その結果Sc_<0.75>Ti_<0.25>Fe_2については強磁場により弱い強磁性相から強い強磁性相へ転移するのに伴い、数%と大きく体積が増加することがわかった。それにもかかわらず磁歪は磁化の自乗に転移の上下とも同じ比例係数で比例することがわかった。CeFe_2は強磁性体であるが、鉄とアルミニウムで置換していくと急激に磁化が減少すると共に低温度側に反強磁性相が出現する。Ce(Fe_<0.95>Al_<0.05>)_2について磁歪測定を行ったところ反強磁性から強磁性への転移磁場Hcより小さい領域では体積は磁場によらずほぼ一定であることがわかった。またMnAsPについては強磁場で常磁性相から強磁性相に転移したことに伴い比例係数が約1/3に減少することがわかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] G.Kido: physica B.

  • [文献書誌] G.Kido;Y.Nakagawa;Y.Yamaguchi;Y.Nishihara: Joanal de Physique.

  • [文献書誌] G.Kido;T.Miyakawa;Y.Nakagawa: J.Phys.Soc.Jpn.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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