• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

XPSおよびBISによる希土類化合物の励起状態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540260
研究機関大阪府立大学

研究代表者

会田 修  大阪府立大学, 工学部, 助教授 (30006457)

研究分担者 奥沢 誠  大阪府立大学, 工学部, 助手 (50112537)
鎌田 雅夫  大阪府立大学, 工学部, 助手 (60112538)
キーワード共鳴放射 / 等色X線 / 希土類
研究概要

希土類およびその化合物は局在した不完尚4f状態をフェルミ準位付近に持つため、価数揺動、共鳴現象などの物性的に興味深い性質を示す。本研究では希土類3d励起エネルギー領域で入射電子エネルギーをいろ変えながら希土類のM4,5放射スペクトルを測定し、またcharacteristic isochromatスペクトル、continuum Limitスペクトル、XPSなどを測定し、希土類3d励起状態に関する知見を得ることを目的とした。得られた結果を以下に要約する。
1.希土類およびその化合物の希土類M4,5放射スペクトルでは、放射ピークが吸収ピークと一致し、従って放射ピークは共鳴放射(3d^94f^<n+1>→3d^<10>4f^n:nは基底状態におけるf電子数)として説明された。さらにこれを確かめるため、共鳴放射のエネルギー位置に分光計検知器を固定してcharacteristic isochromatスペクトルを測定した結果、共鳴放射はそのエネルギーはもちろん、3d thresholdエネルギーよりも大きい衝激電子エネルギーでもって始めて励起されることがわかった。(CeB_6、NdB_6、Sm、SmB_6)これより電子衝激の場合、3d^94f^<n+2>励起状態が生成されると推察された。
2.希土類およびその化合物の3d励起に関する共鳴過程の存在を完全に確認するためには、軟X線励起による放射スペクトルの測定が必要なことがわかった。そこで、金属Smについて、軟X線励起による軟X線出現ポテンシャルスペクトルをSm3d励起領域で測定した。その結果、M4,5吸収ピークエネルギー位置に出現ポテンシャルスペクトルに明瞭なピークが観測され、これらのピークの波長成分は共鳴放射に起因するものであること、従って共鳴過程(3d^<10>4f^n【tautomer】3d^94f^<n+1>)が起っていることを確認することができた。

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi