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1988 年度 実績報告書

時間分解赤外吸収法による遷移金属カルボニル光分解の配位不飽和中間体に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540361
研究機関理化学研究所

研究代表者

真嶋 哲朗  理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 研究員 (00165698)

研究分担者 松本 吉泰  理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 研究員 (70181790)
高見 道生  理化学研究所, 無機化学物理研究室, 主任研究員 (40087440)
キーワード時間分解赤外吸収法 / 遷移金属カルボニルの光分解 / 配位不飽和中間体 / 光分解反応機構構 / 赤外光増感分解反応
研究概要

1.時間分解赤外吸収測定法のモニター光として使用する液体窒素冷却式CWCOレーザーを作製した。
2.TEACO_2レーザーと5μm半導体レーザーまたはCWCOレーザーを組み合わせた時間分解赤外吸収測定の光学系とデータ処理系を作製した。
3.TEACO_2レーザーを励起光とし、5μm半導体レーザーをモニター光とする赤外吸収測定により、SG_6-Fe(CO)_5赤外光増感反応についてしらべた。1977〜2080cm^<-1>領域において、CO(ν=1←0)の過渡吸収が2073.26cm^<-1>に、Fe-(CO)_5のν_6およびν_<10>バンドの吸収の減衰も観測された。これらの結果の解析から、赤外多光子吸収によって生成した高振動励起状態のSF_6からFe(CO)_5への振動-振動エネルギー移動は5μs・Torrで、また振動-並進/回転エネルギー振動は100μs・Torrで起こり、一方、Fe(CO)_5からのCO脱離は300μsの時間領域で進行することから、CO脱離に先立って局所的な熱平衡状態が達成されていることがわかった。また、CO過渡吸収と吸収エネルギーとを同時に測定し、CO生成速度のArrheniusプロットから、活性化エネルギー(Ea)は47±5Kcal/mol、A因子は10^<18〜19>と求まった。EaはFe(CO)_5のFe-CO結合解離エネルギー(41.5Kcal/mol)とほぼ一致し、Fe(CO)_5からのCO脱離が律速過程であることがわかった。
4.TEACO_2レーザーを励起光とし、CWCOレーザーをモニターとする赤外吸収測定により、SF_6-Fe(CO)_5赤外光増感反応についてしらべた。1910〜1930cm^<-1>にFe(CO)_2による過渡吸収が観測され、その時間分解からFe(CO)_3からの脱COは30μsで進行し、Fe(CO)_2からの脱COは40〜50μsで起こることがわかった。
5.XeCLレーザーを励起光、COレーザーをモニター光とする時間分解赤外吸収測定装置の組立を開始した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 真嶋哲朗: レーザー科学研究. 10. 14-17 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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