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1988 年度 実績報告書

バイオアッセイによる天然水中の尿素定量法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 63540439
研究機関山形大学

研究代表者

佐藤 泰哲  山形大学, 理学部, 助教授 (60007177)

キーワード尿素 / 天然水中尿素 / バイオアッセイによる尿素定量 / 化学的尿素濃度 / 過大評価 / ^<14>C尿素 / 尿素取り込み速度
研究概要

本年度は、方法の開発と予備調査を行った。開発した方法の概要は次の如くである。1)250μCiの^<14>C尿素に蒸留水5ml加え溶す。2)試水250mlに、この^<14>C尿素溶液を30、60、150、300μlずつ加え、3500luxで3時間以上培養する。3)培養後、試水1mlをバイアルビンに取り全放射能測定用試料とし、10mlを0.2μmニュークレポアフィルターでろ過し、そのろ紙を植物ブランクトンに取り込まれた放射能測定用試料とする。4)バイアルビン中のろ紙を有機培養で溶かした後、シンチレーターを10ml加え、液体シンチレーションカウンターで、試料の放射能を計数する。
ジアチチルモノオキシム法により求めた、試水中の尿素の化学濃度と^<14>C尿素の実験結果に基づき、植物プランクトンによる尿素の取込み測度を計算すると、化学濃度に過大評価がなければ、取り込み曲線は濃度に対して飽和形となる(図1.、図中の数字は尿素の化学濃度)。過大評価があると、低濃度程取り込み測度は大きくなる。図2の諏訪湖の表面水中尿素の化学濃度0.69μg-at-N・1^<-1>がそれである。そこで、尿素濃度を少しずつ小さくし計算し直すと、0.20μg-at-N・1^<-1>で何とか飽和形になる。この濃度が、取り込み測度論的に示唆される尿素濃度の最大値である。化学的濃度は3.5倍以上過大評価されていた事になる。予備調査では、貧栄養の裏磐梯湖沼では過大評価はなく、富栄養の諏訪湖、腐植栄養の池溏水では過大評価されていた。今後年間を通じた調査により、これが普遍的であるのかどうかを検証して行く予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yasuhiro,Satoh: Arch.Hydrobiol.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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