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1988 年度 実績報告書

低増殖速度連続培養細胞の細胞周期における成長様式の解析

研究課題

研究課題/領域番号 63540517
研究機関名古屋大学

研究代表者

宮田 尚雄  名古屋大学, 理学部, 助手 (60022703)

研究分担者 四方 義啓  名古屋大学, 理学部, 教授 (50028114)
キーワード分裂酵母 / 連続培養 / ケモスタット培養 / 細胞周期 / 成長 / 増殖 / サイズ分布
研究概要

連続培養法は、応用面での価値はいうまでもなく、生態のモデルシステムとしても興味深い系である。低増殖速度連続培養細胞の増殖の動態を知る一つとして、細胞周期における成長(容積増大)様式を細胞のサイズ分布から解析することを試みた。分裂酵母をC源律速合成培地で速続培養(ケモスタット、EYELA MBFー100M)した。細胞サイズは「長さ」を用い、顕微鏡写真から測定した。サイズ分布の解析は、Jamesら(1975)の方法を基に、成長誘導期(またはGo期)・新生細胞サイズ(Lb)・比サイズ成長速度(k)・成長停止期・変動係数の補正項等を導入し、シミレートした。分裂細胞サイズ(Ld)とその変動係数(a)は実測値を用いた。
細胞のサイズ成長が指数関数的成長ならば、成長中の細胞のサイズ分布密度関数はV(l)=(i*2)/(k*l^<-(1+1/k)>)(l=L/Lb,1<l<Ld/Lb)(i:成長開始から分裂までの細胞周期にある細胞の割合;L:細胞サイズ)で表わされ、成長停止期細胞(サイズ:Ld)の割合は〓^1_<xd>i*log2*2^<1-×>dx(0<x<1)(xdは細胞がLdに達する細胞周期の点で、xd=logLd/(k*log2)(0<xd<1))、成長誘導期細胞(サイズ:Lb)の割合は1ーiとなる。細胞集団を扱うために、細胞サイズの変動係数をCV(L)=a+b(Ld/L-1)(b:定数)で与え、理論上のサイズ分布を実測のサイズ分布と一致させた。
この方法によって、1.細胞周期におけるサイズ成長は、誘導期・成長期・停止期からなり、成長は指数関数的である、2.増殖速度の遅い程、誘導期の割合が長く、停止期の割合は短かい、3.高増殖速度培養の分裂細胞サイズは、高増殖速度バッチ培養細胞の分裂サイズより大きいが、増殖速度が遅くなるとサイズは小型化する、等を得た。これらの結果をマイクロ培養細胞(培地を還流)の成長様式(個々の細胞の連続観察から解析)と比較検討中。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Miyata,H: J.Cell Sci.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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