1.西田誠は裸子植物球果化石を研究、(1)マツ科の球果についてはピチオストロブス属に近縁の新属であることをたしかめ、目下記載中である。また(2)スギ科のセコイア属、水松属、タイワン-スギ属にそれぞれ近縁の3球果をしらべ、植物学会大会(1988年10月、岡山大学)において発表、目下記載中である。 2.西田治文は(1)北海道白亜系産のナス型果実様化石を研究、種子形態からみて、ソテツ系に属し、しかも種子が大胞子葉により包まれて被子性を示していることをたしかめ、裸子植物中の未知の新分類群(新目)に属することをたしかめ、国際古植物学会(ブリスベーン、1988年8月)日本植物形態学会(1988年10月岡山大学)において発表、目下記載中である。また(2)ヘゴ科の樹幹化石の2種についての研究を通じてジュラ紀以後のヘゴ科の進化について論じ、目下印刷中である。 3.西田誠および西田治文は富山県有峰産の、わが国で最初のジュラ紀のシダ類の根茎化石を研究、古生代の古生シダ類アンキロプテリスと現生のユノミネシダ属の中間的形質を示していることをたしかめ、国際シダ学北京シンポジウム(1988年9月、北京)において発表、目下印刷中である。
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