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1989 年度 実績報告書

共生緑色渦鞭藻の宿主と内部共生藻の系統分類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540554
研究機関国立公害研究所

研究代表者

渡辺 信  国立公害研究所, 水質土壌環境部, 主任研究官 (10132870)

キーワード緑色渦鞭毛藻 / Lepidodinium viride / 鱗片 / 共生体 / ペリクル層 / 色素
研究概要

緑色渦鞭毛藻の藻体は、多くの点でGymnodiniumに類似した形態を有しているが、細胞のまわりに微小な鱗片を有することから、新属新種とし、Lepidodinium virideと命名した。鱗片の構造は、従来渦鞭毛藻の種類、Oxyrrhis marina,Heterocapsa spp.及びKatodinlum rotundatumのそれより複雑で、バスケット状の構造を有していた。本種の微細構造は多くの点で典型的な渦鞭毛藻の特性を有していたが、縦鞭毛と横鞭毛のつけねの間にみられる細胞質突起の微細構造、共生色素体近くにみられる単一膜に含まれ、膜状シ-トを含有した小体、横鞭毛を囲む網状の付属物等は他の渦鞭毛藻には決してみられない構造であった。更に、細胞のまわりの鱗片はゴルジ体で形成されていることも明らかとなった。細胞膜の構造は、基本的には他の渦鞭毛藻でみられる構造と類似していたが、薄い膜状のシ-トがthecal vesicle内にみられた。本種が培養後期に丸い形になり、細胞のまわりにペリクル層を発達させることが観察されたことから、thecal vesicle内にみられた薄い膜状のシ-トはペリクル層の前駆体であると考えることができる。なお、藻体内の色素体は、細胞が活発に動いている時は網状になっているが、古くなると分断され、多数の球状の色素体になっていくことが判明した。
色素体の色素組成をHPLCで調べたところ、クロロフィルa,bの他に、ビオラキサンチン、アンテラキサンチン、βーカロチン、ネオキサンチン、ルティンが確認された。しかし、5つの未知のピ-クがあることも判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Makoto M.Watanabe et al.: "Taxonomy of Lepidodinium viride gen.et sp.nov.(Gymnodiniales.Dinophyta).A Green denoplagellate with Chlorophylls a and bーcontaining vestiyial endosymbiont" Journal of Phycology.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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