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1988 年度 実績報告書

北東北地域における中新統玄武岩質岩類のグリーンタフ変成作用

研究課題

研究課題/領域番号 63540639
研究機関弘前大学

研究代表者

大貫 仁  弘前大学, 理学部, 教授 (00004317)

研究分担者 佐々木 実  弘前大学, 理学部, 助手 (00196180)
柴 正敏  弘前大学, 理学部, 講師 (80125442)
キーワード中新世の低温 / 低圧変成作用 / サブ緑色片岩相 / 低温変成鉱物の化学組成
研究概要

1.青森・秋田県境の大館市花岡を中心とした地域で、地表の中新世玄武岩類の変成鉱物組合せの解析と主要造岩鉱物のEPMA分析は当初の目的を達成した。ボーリング・コア試料については室内実験を継続する。地表の玄武岩質岩類は緑泥石+緑れん石+プレーナイト+パンペリー石+アクチノ閃石およびその部分鉱物組合わせで特徴づけられるが、アクチノ閃石は火成残留鉱物である単斜輝石の分解反応生成物である。したがって、これらの岩石類はプレーナイト-パンペリー石相高温部に属する。一方、ボーリング・コア試料は浅部でもパンペリー石が出現せずプレーナイト-アクチノ閃石相に属し、深部ではプレートナイトも消失するので緑色片岩相に入った可能性が高い。また、地表露頭に限り、沸石相を示唆するローモンタイト、湯河原沸石などが細脈中に出現する。これらの成果は、地表の玄武岩質岩類を中心に鉱物化学を含め、すでに原稿としてまとめられ近く公表の予定である。
2.津軽地域黒石市の沖浦玄武岩質岩類についてもほぼ当初の目的を達成した。1と類似した結果が得られ、地表では本玄武岩質岩類はプレーナイト-パンペリー石相に属し、地下ではボーリング・コアの検討からプレーナイト-アクチノ閃石相に入り、さらに緑色片岩相に達した可能性もある。地表の一部では、ワイラケ沸石、湯河原沸石、ローモンタイトなとが同一玄武岩質岩石の異なった細脈中に含まれる。公表にむけ、得られた結果を整理し、現在原稿を執筆中である。
3.津軽半島東部の玄武岩質岩類については平成元年度へと野外調査と室内実験が継続される。現在、本玄武岩質岩類はプレーナイト-パンペリー石相に属し、隆起・冷却過程でローモンタント、ヒユーランダイト、スチルバイトなどが多量に生じたことが判明している。
これらの地域の変成相系列は典型的な低圧型と考えられる。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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