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1989 年度 実績報告書

塊状硫化物鉱床を伴う塩基性岩類の地球化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 63540656
研究機関早稲田大学

研究代表者

鞠子 正  早稲田大学, 教育学部, 教授 (00063454)

研究分担者 小笠原 義秀  早稲田大学, 教育学部, 専任講師 (70160736)
キーワード下川塩基性岩 / 日立変成岩 / 塊状硫化物鉱床 / 海嶺玄武岩 / 島孤型火山岩 / 縁海
研究概要

1.下川地域
下川塩基性岩類78個の試料について、主成分分析、43個の試料について微量分析をXRF法により行い、塩基性岩類中に夾在する粘板岩2試料につき主・微量成分分析を行った結果、次のような事が判った。
a)主成分組成については、今迄行ったEPMA法による分析結果とほぼ同じ結果が得られ、海嶺型ソレアイトであることを示している。
b)微量成分についても同様にほぼ海嶺玄武岩(MORB)の組成に一致するが、Rb、Ba、SrおよびZrは標準的なMORBよりやや高い値を示す。これは夾在する粘板岩からのコンタミネ-ションによると考えられる。
2.日立地域
日立鉱床付近に分布する日立変成岩類について、変成岩岩石学的研究を行うと同時に、XRF法による主・微量成分分析、ICP法による稀土類元素分析を行い、次のような結果が得られた。
a)本地域の地質は下位から玉簾層、赤沢層(上部・中部・下部層)、大雄院層および鮎川層からなる。Pb-Zn-Cu-Pyrite型塊状硫化物鉱床は赤沢層中部層中に下位の酸性片岩と上位の塩基性片岩に夾まれて胚胎し、Cu-pyrite型塊状硫化物鉱床は赤沢層上部層と大雄院層の厚い塩基性片岩中に胚胎する。鉱床母岩は緑れん石角閃岩相から角閃岩相の広域変成作用を受け、赤沢層中部層の一部には入四間花崗閃緑岩の接触変成岩の影響が認められる。
b)赤沢層中部・上部層と大雄院層の原岩である火山岩類は一連の結晶分化作用により形成されたものである。その大部分はカルクアルカリ岩系で島孤型の特徴を示すが、一部はソレアイト岩系に属し、縁海で形成された可能性がある。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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