• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

酸化ケイ素ビスマス(BSO)光屈折結晶の電気的評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63550010
研究機関電気通信大学

研究代表者

沢田 孝幸  電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (40113568)

研究分担者 氏原 紀公雄  電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (90017351)
キーワードBSO / 光屈折結晶 / 光位相共役波 / 熱刺激電流 / 空間電荷層 / 画像記録 / ダイナミックホログラム
研究概要

本研究は、酸化ケイ素ビスマス(BSO)の光屈折性と電気的特性との関係を明らかにし、光学的特性の優れた高品質なBSOを成長するための基礎デ-タを得ることを目的とする。昨年度は、準静的状態における光屈折性の評価および空間静電界形成のダイナミクスに関する理論的・実験的検討を行い、光学的特性と電気的特性の相互関係を明らかにした。本年度は、これらの成果を基礎として、以下の研究成果を得た。
1.不純物準位の検出とその光屈折性に及ぼす影響の解明;熱刺激電流(TSC)の測定により、新たに6個の深い不純物準位(E_1〜E_6)を検出し、それらの活性化エネルギ-、捕獲断面積等の動的パラメ-タ値を決定した。これらの値ら、トラップE_4〜E_6の室温における放出時定数は、3.1x10^<-1>〜3.8x10^3sにも達し、コントラストの低下、熱的消去速度の増大など、結晶の光屈折性に大きな影響を与えていることが判明した。
2.外部静電界による空間電荷密度分布の決定;電界印加時に発生する空間電荷量の測定法として、均一光照射下における光誘起緩和電流を測定する方法を提案し、電極近傍には、厚さ0.1〜0.2mmの空間電荷層が形成されること、また、結晶内部の静電界は、平均印加電界の85〜70%までに減少することを明らかにした。
3.材料物性定数の評価;(1)光キャリア密度、移動度、再結合時定数の温度依存性が見かけ上、ある温度で不連続となることを示すとともに、これは、2段階過程によるキャリアの捕獲により説明可能となることを示した。(2)光電流の測定から拡散長を決定し、これと光位相共約波の発生効率・応答速度との関係を明らかにした。
4.画像記録材料としての評価;多重画像記録時のクロスト-クに関する理論的・実験的検討から、解像角度は約0.5mradとなることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 沢田,孝幸: "BSO結晶の光学的特性と電気的特性" 第17回光ファイバ・レ-ザ関係研究発表会予稿集(学内). 23-32 (1989)

  • [文献書誌] T.Sawada: "Influence of Optical Activity on Properties of a Phase Conjugate Wave Generated in a Photorefractive BSO Crystal" IEEE J.Quantum Electron.25. 1937-1946 (1989)

  • [文献書誌] J.Chen: "Multiple Optical Information Recording in a Bi_<12>SiO_<20> Crystal" レ-ザ研究. 18. 7-15 (1990)

  • [文献書誌] T.Sawada: "Optical and Electrical Characterization of BSO Crystals" Jpn.J.Appl.Phys.29. 108-115 (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi