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(1)平成元年度はGaAs/AlGaAs系の超格子の界面におけるアルミ組成の変化や界面での格子不一致による欠陥のナノメ-タ-電子回折による検出の研究からさらに進んで、InP/InGaP系の歪超格子の歪の検出の実験を行なった。この試料は明視野像の等厚干渉縞による検出方法で界面における歪の存在が示唆されていたが、それは明確な同定とは言えなかった。本年度、界面のナノメ-タ-回折と暗視野等厚干渉縞法を併用して、界面での格子の曲がりをナノメ-タ-スケ-ルで初めて検出することに成功した。
(2)研究装置としては電流検出用ホルダ-を当教室工作室で制作を完了した。本年度の助成金でヘムトアンペアまで測定できる電流計を購入しこのホルダ-とつなぎナノプロ-フによる電子線誘起電流の測定を行なう予定である。
(3)前年度に開発したナノ回折図形の計算機プログラムを用いて、GaAs/AlGaAs糸超格子の界面における組成変化の定量的な検出を行なった。
(4)前年度購入した加熱ホルダ-の分解能テストを行ない、600℃の加熱状態で2Åの分解能が得られることが分かった。この装置を用いて加熱状態でナノ電子回折を行なった。
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