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1989 年度 実績報告書

積層複合材中を伝ぱする応力波に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63550057
研究機関京都大学

研究代表者

黒川 知明  京都大学, 工学部, 助教授 (80127076)

研究分担者 城下 荘平  京都大学, 工学部, 助手 (80026252)
島 進  京都大学, 工学部, 教授 (70026160)
キーワードCFRP / 積層複合材 / 応力波 / 衝撃 / 層間剥離
研究概要

積層複合材が動的な荷重を受ける場合、その不均質性や異方性のために、また波動による過渡現象のために均質材料が静的負荷を受ける場合とは大きく異なる応力状態が生じる。積層材中の応力波解析とT300/2500カ-ボン/エポキシ積層材を用いた衝撃試験より次の結果を得た。
1.3層直交積層はりを伝ぱするたて応力波
(1).各層厚さに比し波長が十分長い場合について、1次元理論により解析を行ない、積層複合材の伝ぱ速度、減衰率を単層板の弾性率及び減衰率より予測する式を得た。この結果は実験結果と一致した。
(2).各層のたて波速度の差により、均質材あるいは静的負荷の場合には生じない層間せん断応力が生じる。この大きさは各層のたて弾性率の差及びひずみ波の変化率に比例する。
(3).(2)で生じるせん断応力が限界値に達すると層間にき裂が発生あるいは進展する。実験による限界せん断応力より動的せん断じん性値はG_<IId>=5x10^2〜2x10^3J/m^2と推定され、これは静的な場合に比しかなり高い値である。
2.厚板中を伝ぱする応力波の伝ぱ特性
積層個性[0/90/45/ー45]_<25s>,厚さ50mmの厚板を積層方向に伝ぱするたて応力波の伝ぱ速度は0°方向に比し小さく約1/3であり、面内90°方向の値よりやや大きい。
これらの結果は積層材構造の動的強度設計に資するものである。当初計画の項目の中で3次元解析によるき裂周辺応力解析、周波数特性調査等十分検討できなかった点は今後の課題としたい。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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