| 研究概要 |
従来、FRM材の熱衝撃負荷を受ける動的設計に際し、それらを弾性体と見なして、その力学的挙動を解明すれば十分であると考えられて来た。
しかし、高温で高圧力が作用した場合、塑性歪が生じ、しかも、構造物が早い塑性変形を強いられる時、塑性流動に粘性を持つ事が知られ、これらを考慮した設計の重要性が認識される様になった。そこで、上記の研究課題を遂行する事となった。この研究は、昭和63年度より始められたもので、平成2年度に完結した。以下、本研究により得られた研究の要約である。
1.高温下にある等方性及び短繊維がランダムに配合されたFRM材製圧力容器の熱衝撃強度特性の粘塑性物性を考慮した解析
(1)波線理論による厚肉球殻の動的熱応力解析
短繊維がランダムに配合されたFRM材製及び等方性圧力容器の熱衝撃を解析する際、波線法利用の可能性を明確にし、これを日本機械学会誌等に発表した。
(2)球体に生ずる熱応力波の解析
短繊維がランダムに配合されたFRM材製及び等方性球体の極限熱衝撃強度特性を解析し、焦点化現象が生ずる時に最も応力が高くなる事を明らかにした。そして、これをJ.Appl.Mech.誌等に投稿し掲載された。
(3)衝撃熱負荷を受ける厚肉球殻の熱弾性/粘塑性解析
高温,高圧力下にある短繊維がランダムに配合されたFRM材製及び等方性圧力容器の熱衝撃強度特性を粘塑性を考慮し解析した。
2.一般の動的問題の熱弾/粘塑性解析
短繊維がランダムに配合されたFRM材の熱弾/粘塑性解析の基礎式を、波線法を用いて解く手法を完成させた。
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