地上20〜50Km上空の成層圏と呼ばれる超高層大気中に比較的大量に存在しているオゾンは、太陽のから人体に有害な紫外線を吸収することが知られている。比較的低圧力のオゾンでも紫外線を吸収する現象を低密度気体流れの可視化に応用した本研究により以下の知見が得られた。 1.大気圧より減圧した真空チャンバ内にオゾンを含んだ酸素ガスをマイクロノズル(内径^φ1mm)から噴出させ、ジェット中心軸に対して直角方向より短波長紫外線を冷陰極低圧水銀ランプより発射させた。紫外線入射側壁窓ガラスと反対側の射出側には、紫外線透過フィルタを取りつけ、さらに射出側には蛍光体を塗布し紫外線を可視光に変換させたところ、オゾンを含む酸素の低密度気体流れの可視化像が得られた。 2.紫外線専用撮像管により紫外線を可視光への変換を試みたところオゾンを含む酸素ジエットの低密度気体流れの可視化に成功した。この際のオゾンの質量流量は0.17mg/S、濃度53mg/lであった。 3.撮像管出力信号をビデオ画像処理ボードが付置されたパソコンにとりこみ画像処理を行なったところ、より鮮明な可視化像が得られた。下記に、画像処理前後の紫外線吸収法を用いた低密度気体流れの可視化結果を示す。
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