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1988 年度 実績報告書

複数の点火源による容器内層流・乱流火炎伝播の三次元解析

研究課題

研究課題/領域番号 63550165
研究機関岡山大学

研究代表者

富田 栄二  岡山大学, 工学部, 助手 (80155556)

研究分担者 藤原 忠男  岡山大学, 工学部, 助手 (20033251)
キーワード燃焼 / 層流火炎 / 乱流火炎 / 三次元 / 解析 / 燃焼速度 / 火炎伝播 / 理論 / 実験 / 対火点
研究概要

本研究では複数の点火源によって容器内の静止および乱流状態にあるプロパン〜空気混合気に点火した後の火炎伝播を実験と数値解析の両面から検討すること、数値解析に必要な乱流燃焼速度(燃焼領域厚さを無視した等価火炎面についての燃焼速度)の温度、圧力依存性に関するデータを得ることを目的としている。主な知見は以下の通りである。
(1)本解析法により最大圧力、最大圧力となるまでの時間、その後の圧力降下過程、火炎の三次元的発達状態をほぼ正確に表現できる。ただし、解析では考慮していないような循環二次流れが発達する条件では予測精度が低下する。
(2)対点火の条件で燃焼時間を短縮するためには、壁面近くの点火に対してはできるだけ離した位置に対点火位置を設けること、また、容器内部で点火する場合は器壁と容器の中央の間でしかも対称な位置に配置するのが良い。
(3)ダムケーラの式を用いて容器内乱流火炎伝播を解析すると、計算による圧力経過は実験結果に比較して燃焼の初期では圧力上昇速度が早く、後期では遅くなる。この不一致の原因は乱流燃焼速度の温度、圧力依存性にあると考えられる。
そこで、球形容器を用いて層流、乱流燃焼速度の測定を行ったところ、次のことがわかった。(4)(乱流燃焼速度/層流燃焼速度)の(乱れ強さ/層流燃焼速度)に対するこう配は燃焼の進行とともに上昇する。このこう配は圧力よりも温度の影響を強く受ける。
(5)燃焼速度比と当量比の関係は当量比が1以下ではほぼ一定であり、1.1以上では当量比の増加に対して放物線的に上昇する。
今後は、燃料を変えるなど、広い範囲の温度、圧力条件について上記のデータを得るとともに、実際の燃焼状態、たとえば内燃機関内部の燃焼状態の解析へと、この方法を発展させていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yutaka Tanaka 他: Computational Mechanics. 3. 229-239 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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