層厚一粒径比の比較的小さな球状粒子充てん層内伝導-ふく射伝熱について、その伝熱特性を定量的に予測しうる理論モデルを提案し、その妥当性を実験によって確認した。理論モデルにおいては、充てん層内での局所空隙率変化の影響を考慮して局所有効熱伝導率をBruggemanの理論によって与えるとともに、相関散乱理論を開発して、充てん粒子群のふく射物性を与えた。一方、実験においては、充てん粒子として、コージライト球と鋼球を用い、高温面温度を、300〜800Kと変化させ、層内温度分布と有効熱伝導率を測定した。提案した理論モデルによる計算結果と実験結果は、非常によく一致し、本モデルの妥当性が確認された。本モデルを、他の伝熱機構が共存する複合伝熱問題に拡張することが、今後の課題である。
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