研究課題/領域番号 |
63550212
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石川 本雄 京都大学, 工学部, 助教授 (90109067)
|
研究分担者 |
田中 大二郎 新居浜工業高等専門学校, 教授 (40089131)
乾 義尚 京都大学, 工学部, 助手 (70168425)
卯本 重郎 京都大学, 工学部, 教授 (70025831)
|
キーワード | 石炭燃焼 / MHD発電 / 直接エネルギー変換 / 電気的非一様性 / 電磁流体 / 3次元効果 / 渦状2次流れ / 電流集中 |
研究概要 |
1.石炭燃焼MHD発電方式において、石炭スラグは断熱性が良いため、熱損失が少なくなり、電極が保護されるという効果がある。一方スラグのイオン電導性のため、長時間運転においてはスラグの分極化が起こり、陰極側に電気的非一様性が発生する。この電気的非一様性を外部制御回路により抑制し、発電機の耐久性、性能を向上させることを提案している。まず、ダイアゴナル形MHDチャネルの各電極対を、トランス、コンデンサ、GTOなどのスイッチング素子により構成される外部回路により制御することを提案した。MHDチャネル内を電気的等価回路により計算するコードを開発し、提案している回路により、成長した電気的非一様性を制御できることを示した。また、外部制御回路(シャフラー回路)により、原理的には無損失で電力を移行することにより、外部からみるとダイアゴナル形、発電機内部からみるとファラデー形として運転するシャフラー制御に関して、新回路を提案した。部分負荷運転においても高い等エントロピー効率が得られ、しかも電気ストレスの小さい電流制御回路と大電圧型主インバーターにより運転できることが期待できる。その具体的検討は始ったばかりである。 2.マックスウェル方程式と放物型近似された3次元ナビエストクス方程式を連立して解くコードを開発し、次のことを明らかにした。すなわち、電磁界と流体の相互作用が強くなると、理論的実験的に検討されてきた現象以外の3次元的効果が重要になることを数値計算により明らかにした。チャネル内の電流密度の流れ方向の空間的不均一によって断面内に渦状2次流れが誘起される。その結果、電気的、流体的諸量が共にゆがみ、陽極陰極間に大きな非対称性が生じる。また大きな電極降下が予測される。これらの大きな3次元的相互作用にもかかわらず、電極上磁場方向の電流集中は成長せず、発電機の耐久性は劣化しない。
|