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1989 年度 実績報告書

磁界制御プラズマスパッタリング法による電子材料作製に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 63550238
研究機関九州工業大学

研究代表者

宮里 達郎  九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90029900)

研究分担者 古川 昌司  九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (30199426)
斗内 政吉  九州工業大学, 情報工学部, 助手 (40207593)
キーワード水素プラズマスパッタリング法 / 超微粒子シリコン薄膜 / 多結晶シリコン薄膜 / II-VI族化合物半導体 / 低温半導体薄膜成長 / 配向制御 / 磁場効果
研究概要

前年度までに、超微粒子シリコン結晶薄膜が、水素プラズマスパッタリング法により作製可能であることを報告してきた。平成元年度には、次の研究目標に取組んだ。まず成長条件の最適化による超微粒子シリコンから多結晶シリコンへの結晶性改善である。これは、多結晶シリコン薄膜の低温成長技術の確立が、高性能薄膜トランジスタの実現に不可欠だからである。本研究の成果は次のとうりである。基板温度400度において成膜したものは、ほぼ100%の結晶から構成され、しかもダングリングボンドを効率的に除去できる水素をas-grown状態で約3%含んでいることが確認された。また基板温度法を100度から400度まで変化させることにより、粒径約5nmの微粒子シリコンから粒径約25nmの多結晶シリコンに変化することを見いだした。また同時に結晶方位が制御可能であることを明らかとした。さらに成長中に磁場(約50ガウス)を印加することにより(110)配向膜が無配向膜となることを見いだした。以上の結果から磁界制御による水素プラズマスパッタリング法が多結晶シリコン薄膜の成長に有効であると結論した。第二の研究目標として、この薄膜作製方法が化合物半導体の薄膜成長に有効かどうかを調べた。材料として、エレクトロルミネッセンスデバイスに応用が試みられているZnS:Mnを選んだ。成長温度20度という低温において結晶性の優れた薄膜が得られ、薄膜中元素組成が、ダ-ゲット材とほぼ一致するという驚くべき結果が得られた。水素プラズマスパッタリング法を用いた、このような3元系材料の作製例はなく、この水素プラズマスパッタリング法の有効性を世界に示すとともに、エレクトロニクス分野において、独創的な研究の芽を一つ生みだしたことにより、本研究の目的は達成されたといえる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mochimitsu KOMORI: "CONTROL OF Si-H BONDS IN uc-Si:H PREPARED BY HYDROGEN PLASMA SPUTTERING" PHYSICS LETTERS A. 135. 401-405 (1989)

  • [文献書誌] Yong SUN: "Growth Temperature Dependence of uc-Si:H Films sputtered with Hydroyen Gas" Japanese Journal of Applied Physics.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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