研究課題/領域番号 |
63550241
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
新田 正義 日本大学, 生産工学部, 教授 (80059782)
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研究分担者 |
阿部 治 日本大学, 生産工学部, 助手 (50130414)
兼房 慎二 日本大学, 生産工学部, 講師 (20060246)
武田 義章 日本大学, 生産工学部, 教授 (40059217)
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キーワード | ガスセンサ / 厚膜 / 厚膜抵抗体 / 酸化スズ / 酸化ルテニウム / 集積化 |
研究概要 |
0.5X1インチ角のアルミナ基板上に5組のクシ型電極を焼き付け、電極間に5種類の感ガスペ-ストを印刷して集積化ガスセンサを作製した。感ガスペ-ストにはSnO_2を母材とし、Pd,ThO_2などの触媒物質を混合した粉末を疎水性シリカを含むα-タピネオ-ルに分散させたものを用いた。搭載したセンサの種類やセンサ温度を種々変化させ、H_2、CO、CH_4ガスの各種混合雰囲気中からガスの種類の特定が可能かどうか調べた。その結果、Pd(1%)-SnO_2(335℃)、{Pd(1%)、ThO_2(5%)}-SnO_2(335℃)、Pd(5%)-SnO_2(300℃)、Pd(3%)-SnO_2(235℃)、Pd(3%)-SnO_2(190℃)のセンサを集積化することにより個々のセンサ感度を比較し、上記ガスの7種類の混合雰囲気をいずれも特定することが可能となることを見いだした。しかし、いずれのセンサもH_2に対して高い感度を示すため雰囲気中のH_2濃度が極端に高い場合、正確な判定はできなかった。 有機半導体を用いた感ガスペ-ストとして種々の中心金属をもつフタロシアン(Pc)について調べた。その結果、PbPcにPd(3%)とRuO_2(10%)を混合して作製したセンサは、センサ温度が150-200℃において、H_2、COガスに対して高い応答性を示した。このセンサは、H_2に対して抵抗値が減少し、COガスに対しては抵抗値が増大する現象を示し、H_2とCOを選択的に判別できることが分かった。 サンセ加熱用のヒ-タとして用いる厚膜抵抗体の電気的特性および経時安定性は導電体の粒子径、ガラスの粒子径、軟化温度、熱膨張係数、導電体とガラスの比、焼成温度、焼成回数などの因子に強く影響されることが分かった。従って、これらの作製因子を制御することによって、所望の抵抗値や抵抗温度係数をもち、安定性の優れたヒ-タ用厚膜抵抗体を作製することができる。
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