フォン・ノイマン型の計算機は、ある種の計算には不向きで処理に長時間を要する。そのような計算の一つに整数論の不定方程式などの問題を解く場合に使われる連立合同式がある。このような計算のための計算装置に「数ふるい」がある。 本研究ではスタティック・シフトレジスタを用いた「数ふるい」回路の試作と「数ふるい」へ入力するデータの前処理と計算結果を後処理して出力するサブ・システムの制作を行った。 システムは「数ふるい」回路、「数ふるい」制御用サブシステム、およびセンターマシン(ホスト)としてのパソコンで構成されておる。センターマシンは入力された連立合同式や不定方程式を含むプログラムを前処理して制御コードとデータ列を生成して「数ふるい」部へ引渡し、ホスト計算機は「数ふるい」部より結果がもどるまで他の計算をおこなう。 ホスト計算機として現システムは富士通社製FM-11でOS9のマルチタスク機能に含めているが、本年度予算と来年度予算の一部を用いてFMR-70のマルチタスク機能に組み換え、さらに、データフロウCPU、並列ソートマシンを加える計画である。
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