研究概要 |
これまでのパワ-エレクトロニックデバイスに比べてはるかに高速で動作しうると期待されていた静電誘導(SI)デバイスの実用のための生産が本格化し、応用回路の開発研究が開始されている。しかしそのスイッチング特性が明確に評価されていないと素子の能力を十分に活用できない。本研究では、SIデバイスのスイッチング特性を表現する数学モデルを計算機ソフトウエアとして開発し、既存の電子回路過渡現象解析プログラムと組み合わせ、ドライブ回路,スナバ回路,負荷回路を含めたスイッチング特性をシミュレ-ションし、素子特性,デバイスパラメ-タと回路定数の最適な関係を導こうとしている。 本年度は、まず前年度までに得られたSIサイリスタとSIトランジスタなどの素子についてのスイッチングの最適条件下での動作を、内部解析プログラムで再計算し、素子設計の指標を導いた。また静電誘導デバイスのスイッチング回路の動作を汎用的に処理するソフトウエアの取りまとめを行った。さらに実験回路のスイッチング波形の動作を自動的に数値処理し、素子モデルの定数を求める手法についても検討を行った。最後に報告書の取りまとめを行った。
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