• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

モノリシックマイクロ波集積回路の高集積化のためのMCS線路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63550288
研究機関電気通信大学

研究代表者

山下 榮吉  電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40017314)

研究分担者 来住 直人  電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (10195224)
厚木 和彦  電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50017399)
キーワードMCS線路 / マイクロ波集積回路 / GaAs基板 / 準TEM波近似 / 多項式近似式
研究概要

近年のモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の発展により小形、軽量、高信頼度、および低コストのマイクロ波回路を実現することが可能となって来た。このような小形化のために、ウェーハ当り数百の回路を製作することになるが、その反面、製作後の微調整ができないので正確な解析・設計によって寸法をあらかじめ決定しておかなければならない。このような解析・設計法の開発がこの研究の目的である。
我々の研究で取り扱ったのは、MMICで主として用いられるマイクロストリップ線路が基板上面にある大地導体板に近接する場合の影響である。対象として厚さが100μm程度に薄いGaAs基板を想定しているので、ここでは準TEM波近似を用いた。解析方法としては筆者等が最近提案している方形境界分割法を拡張して用いた。
この解析方法にりGaAs基板上のマイクロストリップ線路について大地導体との近接許容度を定める多数のデータを得た。
この研究で新しく提案したマイクロコプレーナストリップ(MCS)線路は前述の近接効果を線路幅の縮小によって補償する線路であり、その解析と設計の方法は近接効果の評価の場合と殆ど変わらない。今年度の研究では、集積回路に用いられる4種類の基板(GaAs、プラスチック、アルミナ、およびセラミック)についてMCS線路の設計データを計算した。また、近似計算に便利な多項式の形で構造寸法を定める表現式を導出した。
プラスチック基板についてMCS線路のモデルを製作した。特性測定のためにMCS線路測定治具を試作し、Boontonのキャパシタンスメータを併用して測定した結果、MCS線路設計計算値を実証することができた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] E.Yamashita;M.Nakajima;K.Atsuki: IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques. MTT-34. 1457-1463 (1986)

  • [文献書誌] K.Atsuki;E.Yamashita: Journal of Lightwave Technology. LT-5. 316-319 (1987)

  • [文献書誌] E.Yamashita;K.R.Li;Y.Suzuki: IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques. MTT-35. 1355-1362 (1987)

  • [文献書誌] N.Kishi;E.Yamashita: IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques. MTT-36. 1861-1868 (1988)

  • [文献書誌] E.Yamashita;H.Ohashi;K.Atsuki: IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques. MTT-37. (1989)

  • [文献書誌] N.Kishi;E.Yamashita;H.Kawabata: Journal of Lightwave Technology. LT-7. (1989)

  • [文献書誌] 山下榮吉著・監修: "電磁波問題の基礎解析法" 電子情報通信学会, 1-371 (1987)

  • [文献書誌] 山下榮吉訳: "光ファイバ通信工学" 産業図書, 1-362 (1987)

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi