研究課題/領域番号 |
63550318
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
深尾 毅 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (90016220)
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研究分担者 |
渡辺 成良 群馬大学, 工学部, 助教授 (90008532)
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キーワード | 分散並列計算法 / 高速並列アルゴリズム / 確率的最適化アルゴリズム / 大局的最適化 / 組合せ論的最適化 / アニ-リング法 / 統計力学的方法 / ネットワ-ク |
研究概要 |
(1)複雑大規模な最適化問題では通常の定式化では変数の数が多く、その結合複雑性が最大になりうる。たとえばホップフィ-ルド型のTSP(巡回セ-ルスマン問題)においてそのことが顕著である。それは問題のサイズが大きくなるにつれて計算上大きな障害となる。これに対し目的関数を分解し、分解された部分目的関数に対するサブ・オプティマイザを直列並列に接続して全体の最適化を実現する方法を、確立的アルゴリズムの範囲内で理論的に検討し、種々の可能な方式を得た。これらによって結合複雑性を低くおさえることが出来、計算機構実現上大きな障害をとりのぞくことができる。 (2)(1)の方式はTSPに適用し、その妥当性について実験的検討を行った。それはアニ-リングを伴う確率的アルゴリズムにもとづいて行う方法で、よい結果が得られる場合と、必ずしも満足できない結果を与える場合とがあり、今後の研究に待つべき点が残されている。 (3)集合並列計算の1つの実現として、MIMD型並列、計算機上で動作するプログラムを作成し、プロセッサ台数と計算時間、通信時間の関係を実測し、集中一分散同期の問題を検討した。その結果、転送デ-タ量、デ-タ交換方式などの具体的な問題点が発生したが、並列アルゴリズムの開発やプログラムの実装において、有効な方式がいくつか見出せた。
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