研究課題/領域番号 |
63550320
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
秋月 影雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063603)
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研究分担者 |
橋本 洋志 早稲田大学, 理工学部, 助手 (60208460)
吉江 修 東京理科大学, 理学部, 助手 (20200933)
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キーワード | システム同定 / 多変数制御系 / 適応制御 / 知識工学 / 論理型制御 / ファジイ制御 / 知識獲得 |
研究概要 |
「知識型処理を含む制御系設計支援システム開発」の初段階として次の4つの基本サブシステムを構築した。1.「システムモデリング支援システム」:離散時間の入出力データに基づき、システムパラメータを推定するためのシステムで、モデルの選定・推定手法の選定が自由に選択でき、同定結果の評価を含ませた点に特徴がある。2.「制御系設計支援グラフィック表示システム」多入力・多出力制御系設計において結果をグラフィック表示する支援システムで、従来の多変数制御系設計手法および結果の表示を自由に選択できる機能を有する。3.「適応制御系に生ずる異常の体系化」適応制御系、特にセルフチューニングコントローラの振舞いを監視する監視量を新たに提案し、この監視量に基づき適応制御系の異常の種類を判定するアルゴリズムを開発した。4.「知識型制御系構成のための設計支援システム」:疑似自然言語によって入力された知識を計算機の内部構造である意味ネットワークへ変換する知識ネット生成部と、その上で動く推論エンジン、知識の整理をマンマシンインターフェースの面から援護するワークシート生成部、そして入力知識と既存知識との整合性をチェックする知識解析部からなり、複数のルールを用いての多段にわたる推論過程の任意の断面で因果関係をチェックすることができる。その表現形式はワークシート上に描かれた一種のマトリクス表現で、ユーザはこのマトリクスの縦要素と横要素の関連を確認しながら、必要な場合には修正を施すことができる。この場合を含めて、新たな知識の入力の際には既存の知識との整合性がチェックされ、最終的に制御ルールを得る。本システムは、試行錯誤的要素を含むルール生成作業の円滑化を図るという意味で有効であるといえる。
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