研究課題/領域番号 |
63550355
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
土岐 祥介 北海道大学, 工学部, 教授 (50001136)
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研究分担者 |
青野 哲成 北海道大学, 工学部, 助手 (80184050)
山下 聡 北海道大学, 工学部, 助手 (00174673)
三浦 均也 北海道大学, 工学部, 講師 (40190582)
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キーワード | 砂 / 構成式 / 変形・強度特性 / 初期構造の異方性 / せん断応力履歴 / 拘束圧依存性 / 有限要素法 / 地盤の支持力 |
研究概要 |
ロ-ト法によた最緩状態を作り、バイブレ-タによって所定の密度まで締め固める供試体作成方法を考案した。この方法は細粒分を含んだ砂試料にも適用でき、再現性も良好であることが確かめられた。従来の重力下において砂試料を落下させる方法と比較すると、初期構造の異方性がかなり小さいことが判明した。 初期異方構造を有する砂供試体について、中空円筒ねじりせん断試験を実施した。試験は種々のせん断応力履歴を与えた後変形-破壊挙動を観察するもので、2年間の試験結果を評価することで、砂の変形・強度特性に及ぼす生得異方性と誘導異方性の影響を主応力軸回転場で総合的に評価することができた。 昨年度誘導した構成モデル「多方向すべりモデル」を砂の変形・破壊挙動解析に適用し、構成式の適用性についての検討を行った。モデルは種々の拘束圧下における正規圧密砂および過圧密砂の変形・破壊挙動を適切に予測できることが明らかになった。また、種々の密度の砂についても適用可能であることが分かった。さらに、中空円筒ねじりせん断試験で得られた試験の解析に適用することによって、本モデルは砂の変形・強度特性における生得的異方性と誘導異方性の影響を総合的に説明することが可能であることが確かめられた。 提案する構成モデルを取り入れた有限要素解析手法を開発し、地盤の支持力問題に適用した。本研究では、他の研究者による模型実験の結果の解析を行っている。これによって、本解析手法によると種々の堆積構造を有する地盤支持力を適切に予測できることが確かめられた。さらに、本モデルを適用することにより、地盤支持力における寸法効果を砂の変形・破壊の拘束圧依存性の観点から説明できることを明らかにすることができた。
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