小型容器(30cm径×高さ20cm)、中型(150cm径×165cm)、遠心装置(30、60、90G)を使った稲城砂の表面載荷試験により、 (1)係数Sγは1ー0.4B/Lとde Beerに近いものを得た。(2)L/B>5では支持力はほぼ定値になる。(3)支持力係数がBの増大とともに低下する度合はL/Bに依存し、L/Bの小さい程低下度合が大きいが、寸法効果に比べると差異は小さい。(4)稲城砂のφが応力及び異方性を受けるとして塑性計算を円、帯基礎について行ったところ、(3)の実験特性を説明することが出来た。(5)長方形基礎の塑性域の範囲は理論に比べ約1/2と小さいが、これは進行性破壊に因ると思われる。 小型容器(60cm巾×10cm長×25cm高;30×30cm巾×35cm高)に豊浦砂を入れ、根入れ巾比を0〜14に変え二、三次元実験を行った。その結果 (6)係数Sγは1ー0.5B/L、係数Sqは1.5(L=B)と求められSq=1+tanφが確かめられた。(7)解析により係数dq=1+0.25tanφ・tan^<-1>(D/B)を得たが、二次元ではこれと良く一致し、三次元ではdq=1+0.16tan^<-1>(D/B)(L=B)が得られた。 三次元分割法を支持力計算に適用するプログラムを開発した。これにより、(8)C、φを変え試算した結果、三次元支持力q_3と二次元支持力q_2の間にq_3=(1+0.8B/L)q_2が成立つことがわかった。(9)宝木ロ-ムで作った斜面(傾角30、45、60°)上の長方形基礎の載荷試験を行い、崩壊荷重と分割法による計算を比べたところ、実用的にほぼ一致することが確かめられた。
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