研究課題/領域番号 |
63550399
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
石黒 政儀 宮崎大学, 工学部, 教授 (30040950)
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研究分担者 |
増田 純雄 宮崎大学, 工学部, 助手 (70117422)
渡辺 義公 宮崎大学, 工学部, 教授 (00040999)
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キーワード | 回転円板法 / メタン発酵 / 消化 / 脱窒 / 脱リン / HRT(水理学的滞留時間) / セラミック円板体 / TOC(全有機炭素) |
研究概要 |
昭和61、62年度に一般研究Bの科学研究費補助金で製作した中型回転円板実験装置を用いて、宮崎市木花公共下水終末処理場に設置し、実下水を原水としてメタン発酵・脱窒・脱リンの現地実験を行っている。本年度は昨年度に較べて原水TOCが40〜50mg/l、BODで80〜100mg/lと高くなり、HRTを12、6、3時間と短縮し無加温にて運転した。 (1)水温25〜36℃においては3時間のHRTでTOC、BOD75%、6時間で85%以上の除去率が得られる。水温12〜24℃では6時間でTOC濃度10mg/l以下が得られる。 (2)硝化はHRT6時間であれば年間を通じて100%達成できる。水温の高い夏期には3時間で充分である。 (3)脱窒は硝化と同じ傾向を示すが、低水温時には硝酸が10mg/l残ることがある。 (4)脱リンは鉄製薄円板体を用いる事により、溶出する鉄イオンとリンが化合し難溶性のリン酸鉄として沈澱し、約90%の除去率を得る。 (5)メタン発酵部の円板体材質をポリエチレンより孔茎400μmのセラミックに変更すれば、ポリエチレンよりも1.5倍以上のTOCの除去率が得られる。 (6)セラミック材料として高価な陶土を用いず、南九州に無尽藏にある火山灰土のシラスを用いた円板体作製を特注し、円板槽4段にてメタン発酵の実験を開始したが、現時点では未だ菌体馴養期である。 (7)本実験は昭和64年度も現地で続行し、各種条件下で実験を行なう。
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