研究課題/領域番号 |
63550404
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
上村 克郎 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70177583)
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研究分担者 |
橘高 義典 宇都宮大学, 工学部, 助手 (20177877)
小西 敏正 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10016834)
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キーワード | 養生 / コンクリート表面 / 水分保持性能 / 膜養生剤 / 造膜速度 / モルタル供試体 |
研究概要 |
コンクリート打設後、一定期間を置いて型枠を脱型しコンクリート表面からの水分の散逸を膜養生剤を塗布することによって防止し、コンクリートの性能を向上させることを目的としている。次の実験を行ってその有効性をたしかめた。 1.膜養生剤の主成分であるポリマーの種類を変へたものを用い、モルタル供試体に塗布した。塗布後のモルタルからの水分の散逸の状態を測定し水分保持性を調べた。また、シャーレを使用して膜養生剤の水分保持性の傾向を調べ比較検討した。その結果、膜養生剤がコンクリート表面の水分保持性能を向上させるためには、造膜速度を速めること、形成後のフイルムを厚くすること、あるいはフイルムに保水性を与えること等が有効な手段と考えられる。しかし、そのための添加剤は過度の添加によっては逆効果の場合もある。 2.コンクリートの含水率の経時変化に及ぼす各種膜養生剤の塗布の影響を検討した。また、前期1.で行ったモルタル試験体による各膜養生剤の散逸水量の評価との関連性を考察した。その結果、コンクリートに膜養生剤を塗布することにより、乾燥に伴う表層部の含水率の低下を抑制することができること、および、任意の膜養生剤に関し、モルタル供試体による散逸水量の測定によりコンクリート表層部の水分保持の程度を評価することができることが分った。
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